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「夢」4年 宮地裕二郎

日頃より東京学芸大学蹴球部へ暖かいご支援・ご声援を頂き、感謝申し上げます。


8月7日、ホーム学芸大学での関東リーグは多くの方がご来場して下さりました。この場を借りて御礼申し上げます。我々学生と共に素晴らしい雰囲気を作って下さり、ありがとうございました。お楽しみ頂けたでしょうか?試合に出場する選手、応援する選手、サポート・運営などそれぞれの役割を全力で楽しんでできる。そんな仲間たちを誇りに思います。学芸ファミリーの絆がまた一段と深まった1日でした。今後の関東リーグも是非お越し下さい!共に戦いましょう!


今回ブログを書かせて貰うことになりました主将の宮地裕二郎です。

ブログは久々の登場なので自己紹介とよく聞かれる2つの質問に答えます。


日本の「心臓」と言われ、あの有名な「たか坊」(だれ?)が育った長崎県長崎市出身です。プロサッカー選手になるために小学校を卒業し単身大分へ行きました。


青春時代を大分で過ごし、大分トリニータには6年間お世話になりました。濃ゆいんです。濃ゆすぎる6年間だったんです。この6年間の様々な体験・経験は話すと半端なく長くなると思うので、いずれ本でも出したいですね。


よく聞かれる質問その①

長崎と大分どっちが好きなん?

答えはどっちもばり好きです。長崎も大分も、人がみなさん優しかとですよ。暖かさにびっくりしたちゃ。本当にどちらも大好きです。方言を馬鹿にするやつっていますよね。名前は出しませんが小野とか一木とか高井とか高市老とか。全員後輩やんけ。


その②

オフ何してるの?

なぜか学年問わずめちゃくちゃこの質問されます笑。そんな俺のオフ気になる笑?やましい事も何もありませんよ笑。お風呂の王様か松の湯に行き、府中の映画館行って、AWで治療と軽くトレーニングする。基本この流れです。よくバレー部(吉本興業)のHくんと野球部(眉毛部)のKくんと行きます。至って普通です。藤田昇平率いるA保の諸君。私を見つけ次第、ラインで位置情報を共有するのやめなさい。お陰で外に出るときはキョロキョロしちゃいます。やめなさい。


しょうもない話はこの辺で。


ありのままの今の想いを書きます。最後まで読んで頂けたら幸いです。


74年前の昨日(8月9日)、長崎に原爆が落とされました。長崎県民として決して忘れてはいけない日です。


私は今、入院しています。8月3日に左アキレス腱を断裂してしまい、数時間前に手術が終わったところです。


大学生活を振り返ると、入学当初から今の今まで、度重なる怪我と何度も戦ってきた気がします。大学ラストシーズンこそは怪我をしないで突っ走りたい、そう強く思っていました。そんな簡単にはいかないんです。2月、3月は捻挫したりハムに違和感があったりと、コンディションがなかなか上がりませんでした。練習前はある治療院で治療と補強トレーニングをし、練習後は治療に行き、オフは治療と体のケアに全力を注ぐ(全て当たり前)そんないつも通りの日々を過ごしていました。関東リーグ開幕まであと1週間。楽しみ、わくわく、少しずつ高まる緊張感。最高ですよねこの感じ。まさか怪我するなんて思ってもいませんでした。関東リーグ開幕まであと4日。練習最後のメニューで右足首の靭帯を数箇所同時に損傷。


(ちょっと省略)


順調にリハビリが進み、復帰までもう少しのところで急性虫垂炎になり、手術をすることに。


2007年度以来の総理大臣杯(全国大会)出場を掴み取るべく準備してきたアミノバイタルカップ関東予選に出場する事はできませんでした。総理大臣杯に出場する事で、東京学芸大学を広く知ってもらう事ができますし、活躍によってはそれぞれの進路も大きく変わります。部には全国大会を味わったことのない選手も大勢います。人生をかけて戦い涙した先輩方の姿も鮮明に覚えてます。


だから、なんとしても、何が何でも勝ちたかった。俺のゴールでみんなを大阪に連れて行きたかった。


悔しかった。

ピッチにも立てなかったから。


関東リーグ、アミノバイタルと公式戦での勝利が未だなく、苦しい状況が続く中、病気により再離脱。主将という立場で何1つチームに貢献できない恥ずかしさと無力感。早くみんなと試合に出たい。勝たせたい。プロになりたい。考え、悩む毎日。


どんな事があっても、しんどくても、大怪我しても、再離脱しても、


辿り着く答えは結局いつも変わらない。


なぜなら、叶えたい「夢」があるから。目標があるから。


俺のゴールでチームを勝たせる、1部に昇格させる、プロになる、サッカーが大好き。自分と向き合い、今できることを全力でやり、自分を信じて、とにかくポジティブに考え行動し続けた。いつもこうやって這い上がってきた。治療・リハビリを全力で協力してくれる人たちや、お前と早くサッカーしたいと言ってくれる仲間たち、多くの人に励まされ、助けられて、リハビリを前向きに頑張ることができました。


8月3日。ついにこの日が。待ちに待った約8ヶ月ぶりの公式戦。


ピッチに入ると応援に駆けつけてくれた仲間たちが、おかえり!頑張れ!そして自分の応援歌を何度も歌ってくれました。泣きそうだったんですぐ逆サイドに逃げましたよね。幸せでした。ウォーミングアップ最後の締めのスプリント3本。その3本目でした。足首から爆発音がしました。誰かが蹴ったライナー性のボールが当たった?後ろを振り返りすぐそばにいたコーチに今ボール当たりました?と聞きました。嫌な予感がしました。立ち上がろうとしましたが足に全く力が入らず倒れました。


時が止まりました。


まさか、怪我した?


頼むから動いて俺の足。


理解不能でした。怖かった。その爆発音はアキレス腱がブチ切れた音だったんです。気づいたらピッチの外にいて、涙をグッとこらえる自分がいました。試合直前でみんなに心配かけたくなかったですし、全然問題ないよって顔でいたかったけど、いや、いたつもりだけど、涙が勝手に出てくるんです。あれは地獄でした。試合前にあんな姿を見せてしまったこと、少しでも不安な気持ちにさせてしまったこと本当にすみませんでした。試合前の円陣、試合に送り出す時のハイタッチがあんなにも苦しく、痛く、辛かったことは今までありません。泣いている仲間もいました。本当にごめん。一生忘れることはないでしょう。


本来の学大サッカーを復活させたくて、学大を仲間想いのチームにしたくて、みんなで決めた目標・目的を達成したくて、トリニータに戻りたくて、プロになりたくて、本気でサッカーと向き合い続けてきた(おそらく誰よりも)大学生活。ピッチ上で戦い続けたかったラストシーズン。俺のゴールで勝利へ導きみんなと喜ぶ姿をイメージしたリハビリ期間。ピッチ上で、プレーで、仲間たちに想いを伝えたかった。


グランドで挨拶する度に身体の状態を気にしてくれた監督、一緒に汗をかきリハビリに付き合ってくれたトレーナー、練習後の遅い時間や自チームの仕事後に治療をしてくれた方々、復帰を心から喜んでくれた仲間たち、自分を応援してくださっている全ての方々、そして、1番私のプレーを見たかったであろう家族。なんて言ったらいいかわかりません。期待を裏切ってすみません。情けなく思います。


正直なことを言いますと、サッカー人生で初めて諦めそうになりました。折れかけていました。

時期も時期ですしタイミングも悪いし。


神様がもうサッカーやめろと言ってるかのようでした。


しかし、私は皆んなに救われることになります。


辿り着く答えは結局いつも変わらない。


数えていて驚きました。LINEは70名以上、電話、SNSを合わせると100名以上の人たちから励ましの言葉を貰いました。驚いたどころじゃありません。さらに、8月7日の関東リーグでは、You'll Never Walk Alone YUJIRO と書かれたTシャツを着る仲間たち。試合後に寄せ書きを渡される。頭パニックですよ。なぜ。なぜこんな俺のためにここまでやってくれんの?不思議で仕方ありませんでした。仲間たちに本当に救われました。皆様からのメッセージに勇気をもらい、自分の意思でまたいつもと変わらない答えに辿り着くことができました。



"サッカーで家族を幸せにする"


"これまで支えてくれた人たちにサッカーで恩返しする"


"俺のプレーを観て1人でも多くの人に勇気と希望を与え、明日からまた頑張ろうって思わせる"


中学生の頃から変わらない私の叶えたい「夢」です。


家族、仲間たち、私を応援してくれる全ての方々に支えられて私は生きてます。生きてきました。そして、これからも生きていくでしょう。私以上に度重なる怪我で手術し、乗り越えてきた人がいます。しんやが言ってたけど、サッカーができなくなった人もいます。私には夢を叶えるための努力ができます。怪我が治ります。またサッカーができます。アキレス腱断裂したくらいで弱気になってるようじゃまだまだですね。こんな経験ができることに、また這い上がれるチャンスがあることに感謝しなければなりません。皆さんが気づかせてくれました。心から感謝申し上げます。この恩を返す方法は1つしかありません。サッカーです。


大学サッカーのピッチに立つことはできませんが(もちろんワンチャン狙ってる)、愛する仲間と学大のために、今できることを全力でやります。そして、夢が叶うまで何度でも立ち上がり、自分を信じて突っ走ります。Jリーグの舞台で試合してる姿を魅せることが仲間たちへの恩返しです。皆んなダ・ゾーンに入会だ。その時はまた俺の歌歌ってね!


幸せか不幸かなんて私自身が決める事です。私が幸せと思えば、誰が何と言おうと幸せです。私は今、間違いなく幸せです。


最後まで読んで頂きありがとうございました。


これからも東京学芸大学蹴球部への暖かいご声援宜しくお願いします。



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