卒業Diary.2 深谷陸也
今回の卒業ダイアリーを担当させていただくA類理科の深谷陸也です。
出身は安城市という愛知県の田舎で、愛産大三河高校を卒業して、学芸大へ来ました。
長く、拙い文章ですが、最後までお付き合いいただければ幸いです。
まずは、苦肉にも同じ日に生まれてしまった愛され(?)ドポンコツ寺田からの質問に答えたいと思います。
1.部内に似ている顔が沢山いる深谷くんですが今後を期待する芋会のメンバーは誰ですか?理由も教えてください。
→似ている顔というか同じ系統の顔ですよね。芋会についてですが、昨年度、陸くん(OB大竹陸)を会長にして発足した文字通り学芸蹴球部の芋が一堂に会する会です。
誰が一番芋なのかを争ったり、芋エピソードを話したりして、毎回ふざけ倒してます。そんなこんなしているうちにお互いのことが分かってきます。
そんな会の経験を踏まえて、僕が期待するのは、一翔(3年武沢)です。理由は芋だからです。
と、こんなこと書いてますが、
本心では、芋会は、優しく、ピッチ内外で身体を張ることのできる人の集まりで、根の心は全く芋じゃないと思っています。
3人とも本当に思い入れの強い後輩で、心から期待をしています。久しぶりに開こう。
2.サッカーにおいて誰よりもストイックに取り組み様々な方法を試してきたと思うのですが、4年間曲げなかったポリシーがあれば教えて下さい。
→本当に多くの取り組みを試みたと思います。後で考えるとしなくてよかったこともしました。
その中で4年間継続した取り組みは実は、一つもありません。
正直甘い部分もあったので偉そうなことは言えませんが、変わらなかったことを挙げるとすれば、上手くなるために現状を変えようとし続けたことだと思います。
自分の能力や理論、環境など変わるものは変わるので、取り組みも変わっていくのは、当たり前だと自分は思います。
3.成人式で色々楽しんだという噂を聞いたのですがこれから成人式を迎える後輩達に楽しむコツと注意点について教えてください。
→純粋に、地元の友達との時間を大切にして楽しんでほしいと思います。注意点は、羽目を外さないことです。
では、本題に入りたいと思います。
卒業ダイアリーに自分は何を書くのだろうかとふと考えることがこれまで度々ありました。
感謝で胸を一杯に、前向きな言葉を並べることを思い浮かべたりしていましたが、等身大の自分で書きたいと思います。
未熟な部分が多々あることを理解した上で、引退を目前にしたありのまま思いを素直に綴ります。
僕は、中学時代のとある経験をきっかけに“夢・目標を抱いて努力すること”に強いこだわりを持ってこれまで生きてきました。
自分より上手い人達に囲まれることが多かった中で、サッカーに対して強いこだわりを持っていた為、サッカーが下手なことがずっとコンプレックスでした。だから、夢や目標を何より大切にして、「夢・目標の為だ」と言い聞かせて自分の弱みを改善することを考え続けてきました。
それは、大学に入ってからも変わりませんでした。
「プロになる」という人に言えたものでもない夢を抱き、そこに至るまでの目標を小分けにして設定し、毎日、関東リーグやプロのピッチでプレーする姿をイメージしながら学校と寮の間を行き来していました。
サッカーの為の時間を優先するべきだと考え、人生妥協との戦いだと意識し続けるうちに大学生活は3年が過ぎました。何よりもサッカーを優先したいと本気で思っていました。
そう生きてきたからこそ、達成できたこと・学んだことは多くあるし、積み重ねにある程度比例してサッカーも上手くなれたと思います。
このような夢に向かって努力することは美化される文化があるし、実際今まで過ごした環境でもストイックな姿勢を褒められることが多かったです。
でも、そこだけに固執することは、果たして褒められることばかりでしょうか。
自分のこだわりの枠組みで努力をして夢という殻に閉じこもることと、夢の先に他人の幸せを願って仲間と協調して夢に向かうことは、異なるものです。
完全に前者だった自分の弱さは今年、4年生という立場になり浮き彫りになりました。
“どれだけチームの為に働きかけて貢献しているか”という観点での自分は、4年生としてあまりに物足りない存在でした。
それどころか、ピッチ外でチームに迷惑をかけたこともありました。
自分のスタイルだった"こだわりを持つこと"は、
結果を残せずにいる自分や、異なる価値観を受け入れられない弱さの裏返しでもあると気付きました。
そう感じるようになってから、
チームの一員として、4年生として、これまで自分自身に向け続けてきたベクトルをチーム・チームメイトにも寄せようと意識しましたが、それが自然に出来ない自分の度量が客観的に見えて、何度も悩みました。
価値観や考え方が変わる中で、
"目標の為にやるべきことを合理的に考えて継続できる"という自分の強みだと思っていたことが正しいものなのかどうかすら分からなくなったこともあり、精神的にも今までになく苦しい1年でした。
結局、今まで自分自身に向け続けてきたベクトルを、日常からチームや仲間に完全に向け変えることは出来ませんでした。
ただそこに挑戦した分、チームを想って奔走できたり、組織に貢献できたり、チームメイトと心を通わせることが出来た時の幸せがどれほどのものか実感することが出来たし、人としてどうなりたいかという像もこの一年で作られてきました。
人それぞれ事情がある中で、そういったことをいつでも実行できる仲間に対して人としての強さをずっと感じたし、心から尊敬をしています。
そんな今年のチームは、学年の垣根を越えて一体感があり、チーム愛が強い組織でした。
だからこそ、毎試合ポジティブな雰囲気で公式戦に臨むことが出来ました。
しかし、今ある結果は、トップB共にシーズン前に掲げた目標とは、かけ離れたものです。
自分本位ではあったけれど、サッカーを上手くなること、サッカーで夢を叶えることに焦点を当て続けていたからこそ、ここに対する考えがあります。
この一年は、大半をBチームで過ごしたので、Bチームに対する考えなのかもしれません。
今季は、一組織として素晴らしいチームだったと思いますが、
試合で勝つことを目指す組織として物足りない部分があったと思います。
今のチームの長所と短所はどこにあるのか。向き合う課題は何なのか。課題を克服する為、どんな取り組みをしたらいいのか。どこに意識を置いたらいいのか。
やるべきことと、諦めることを明確にして戦略的に勝利を追求できたかといえば、自信を持つことは難しい思います。
毎回の練習をフィードバックして次の練習での意識に変換し続けた人、1回の練習で100%の力を出せるコンディションを整え続けた人、パフォーマンスを上げる方法を考え、学び続けた人、今取り組む課題と諦める課題、トレーニングの内容を明確にしていた人、チームと自分の現状を細かく察知して変わろうとし続けた人、部活の時間外もサッカーを通して試行錯誤していた人は、特にBチームでは少なかったように感じます。
そうやって自分たちの弱みと向き合うこと、部活以外の時間も当たり前のようにサッカーに標準を合わせることをしていくことに、
"チームがレベルアップする"という、勝利を目指す上での本質があると思います。
そして、それを実行するための原動力は、「勝ちたい」「一部に昇格したい」「試合に出たい」「強くなりたい」「上手くなりたい」といった思いを、何より強く持つことだと思います。
個性に合わせた貢献の仕方を生かし合うことで組織は強くなると思うし、全員がそうである必要はないと思います。
ですが、サッカーそのものに対して熱い思いを持ってやるべきことを具体化している人が、自分の殻に閉じこもっていたのでは、本気で勝利を追求する文化は共有されません。
シーズンが始まるとき、そういう姿勢を共有する役割を今年のチームで担おうと考えていたのにもかかわらず、結局前述した浮き彫りになる弱さから自分を守るのに必死で、そもそも自分が100%追求出来なかったことに本当に力不足を感じます。
ですが、まだアイリーグは残り2試合、関東リーグは残り4試合あります。不本意な目標ですが、関東リーグ残留は必ず達成しなくてはなりません。
残りの期間は少ないですが、
仲間との時間を大切にし、チームの勝利を何より願いながら、
自分らしく、目標を追って全力で上手くなろうとし続けたいと思います。何となくボールを蹴りたくはないです。
最後まで、全員で結束して本気で勝利を掴み取りにいきたいです。
後輩達には、今年築いてきた素晴らしい文化を維持させつつ、強くて魅力的な学芸蹴球部を作りあげてほしいと思います。
一部昇格を掴みとって喜ぶ皆の姿を見れることを心から願っています。
学芸蹴球部に入って本当に良かったです。
人として、サッカー選手として今までに経験したことのない高いレベルの人達に囲まれて4年間を過ごし、高3のころには想像も出来なかった自分が今ここにいます。
そんな先輩・同期・後輩に出会えたことを誇りに思います。こんな自分のために多くの人が、言葉をかけたり気にかけてくれたことが今になって身にしみます。そのおかげで人として未熟だった部分に気付き、これからの指針にもなりました。蹴球部での時間が、4年間のほぼ全てです。
本当にありがとうございました。
自分のサッカーを気にかけてくれた地元の人や蹴球部以外の方たちにも感謝をしています。応援の言葉をもらうたびに、温かい気持ちになって力が湧きました。
個人的にトレーニングを指導していただいたトレーナーの方。トレーニングを指導してもらってからが、最もパフォーマンスの向上を実感できました。みんなで集まってトレーニングする時間が大好きでした。本当にありがとうございました。
怪我の治療をしてくださったアスリートウェーブの方々。時に、大変な仕事の時間外まで、自分のトレーニングを考えてくださいました。本当にありがとうございました。皆さん、怪我をした際は是非ウェーブへ。
そして僕たち選手が、大好きなサッカーに集中し、サッカーから学ぶことのできる環境が4年間常にありました。
他大に劣っていたとしても、環境に対する不満は一度も感じたことがありません。スタッフの方々、トレーナー、マネージャーをはじめとする多くの方の支えがあって成り立つ素晴らしい環境でした。この場を借りて、心から感謝を伝えたいと思います。
最後に、同期唯一のA類理科仲間として、同じサイドバックとして、
やたら同じ試合に出て、切磋琢磨してきた大野瑞己に質問をします。
勉強面では苦労しましたが、大野がいてやってこられた部分も少なからずあります。ありがとう。何考えてんのか未だに分かんないので、ダイアリーが楽しみです。
1.私生活が謎に包まれていますが、まだ露わにしていない私生活のこだわり、趣味等があれば教えてほしいです。
2.4年間島根の彼女と付き合い続けるという、絵に描いたような純愛を続けた大野さん。長続きの秘訣と彼女の好きなところを教えてください!
3.4年間で最も心に残っている出来事を教えてください。
最後の最後に、家族に感謝を伝えたいと思います。
学生生活の大半をサッカーに費やしました。
中学あたりからは、サッカーを好きなだけやるための負担が、全て両親にかかっているのをヒシヒシと感じて、自ら選んだ環境で週6日もサッカーができることの重みを常に感じていました。
それでも、やりたいことをやれと言って毎日朝から晩まで働き、兄弟3人のサッカーをいつでも応援してくれる2人にはどれだけ感謝してもしきれません。
その言葉に甘え続けてきたけど、成長出来たし、素晴らしい人達に出会う事で、素晴らしい経験がが出来ました。
沢山苦労したけど、本当に楽しく充実した学生生活でした。
もっと自分を磨いて必ず恩返ししていきます。
弟2人の頑張りにも常に刺激を受けました。
残りの期間、感謝の気持ちを胸に自分らしく、走り続けたいと思います。
本当にありがとう。
サッカーをやってきて本当に良かったです。日韓W杯を見た5歳から17年間、サッカーを愛していました。そしてこれからもずっとサッカーを愛しています。
思い返すと、周りの方々に支えられてここまでやってこられたんだと本当に感じます。
関わってくれた全ての方々へ。
「ありがとう」
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