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Vol.84 「自分軸と他人軸」3年 佐々木蒼

私は優柔不断だ。外食でメニューを決めるのは遅いし、スパイクを買うときは1時間くらい迷ってしまう。



私は基本、人に嫌われたくない。だから人から良いように見られようと世間体を気にして、自分の主張を通さないことがある。他人がどう思うかが気になる。



私は常に、正解を求めて生きてきた。「こうあるべき」という姿、親や教師が求めてきた理想像、2人の兄が進んだ道のりに従うように生きてきた。

勉強も頑張る、部活も頑張る、行事も頑張る。

国公立の大学に入る。

大学でもサッカーを続ける。

将来は教師になる。


非常に狭い価値観の中で形成された正解なんだとも知らずにその中でできる限りの努力をしてきた。




これが「他人軸」で生きてきた佐々木蒼である。


他人軸とは他人がどう思うかが選択における軸であり、判断基準であるものの考え方である。何かするときは「すべきか、すべきでないか」で判断し、自分の考えというよりは他人の考えに依存している状態である。 


対する自分軸とは、何かするときは「~したい」で判断し、自分の心に従い選択、行動する考え方である。非常に自由であるが同時に不安であり、決断には責任が生じる。

私にはなかなかこういう考え方はできない。



小中高と私は、チームの中心選手だった。チームは決して強いとは言えないが、その中でできることはしてきた。他人からの評価は安定して高く、それが自分のモチベーションになっていた。よくいますよね、自称進学校で部活でキャプテンを頑張っていた風な人。それが私。


他人軸をもつ私にとっては、そのような環境は安心、自由、快適そのものだった。


それが大学に入ってからはどうだろうか。Cチーム、Bチームの時はまだ自信をもってプレー出来ていた。なぜならそのカテゴリーでの基準というのをある程度満たし、なんならその基準をあげるくらいの取り組みをして、他人からもある程度の評価を得られていたからだ。



正直、そういう環境はすごく安心する。他人軸の自分からしてみれば、他者からの評価が一番の精神安定剤だからだ。



Aチームに上がってからは、どうだろうか。どこか自分に自信がない。集団のなかでの自分の立ち位置は下の方、決して上位ではない。大抵TOPサテ、ときどきベンチ入り、けど出場はなし。他人からの評価があまり得られない。ということは精神安定剤が不足する。だから不安で自信が得られなかった。


関東リーグで活躍したいと思っていながら、どこかその舞台に立つことを恐れていた。自分が大好きなサッカーで試合に出ることができないのに、悔しいという気持ちが薄れてくる。出れないのが当たり前だと思ってしまう。



こんな思考で出れるわけがないし、出たとしても良いプレーは絶対にできない。サッカーの技術も、体力もさることながら、一番自分に足りなかったのはメンタルの部分だったと、3年の今気づいた。


遅いよなぁ。もっと早く気づけよ。今気づいたところで私の大学サッカーの目標、関東リーグに出場することはもうかなわないんだよ。

けど、そんな自分を変えることができずに今季一度も出場できなかったのは明らかに自分の責任だ。

他人軸で生きてきた私は、勝負事のサッカーで他人から一定の評価を得ることを求めるがあまり、自信を失っていた。



それではだめだ。



他人からの評価どうこうじゃなく、自分がやり切ったと満足できるくらいの取り組みをするしかない。それを332回繰り返す。

その積み重ねを新たな精神安定剤にする。

その積み重ねで、確固たる自信をもってプレーをする。

そして昇格決定戦に臨む。

檜山監督が日ごろから口にする「石を積む」とはそのことだと思う。



このように自分を赤裸々に語るのはとても恥ずかしいことだ。

けど、このような思いを抱いている人は学芸にたくさんいるんじゃないか。その人たちが自分で自分を変えることをしなければ決してチームは強くならないんじゃないか。というような気持ちで書いた。





私が思う学芸らしさは、学び続ける姿勢だと思っている。

過去から学ぶことができずに同じことを繰り返すのは、口は悪いがバカである。

自分で自分を律し、常に自分を更新し続けよう。


現状維持は衰退だって松さんも言ってたしね。



言わずもがな、わたしたちの目標は「関東リーグに復帰する」こと。

そして私の理想のチームは「愛されるサッカー部」である。

そのために部署活動を精力的に行う。







昇格決定戦の試合終了のホイッスルが鳴った時、


監督は強く拳を握りしめ、


選手は喜びのあまりピッチに倒れこみ、


ベンチメンバーはピッチに駆け込み、


応援は雄たけびをあげ、


観客はその姿に感情移入して拍手をし、


遠く離れた場所で速報を見たOBがガッツポーズをする。



そんなビジョンを私は描いている。




皆さんはどんなビジョンを描いていますか?


それを達成するために何をしますか?






最後に。

蹴球部にかかわるすべての方々、今後もご支援、ご声援よろしくお願いいたします。






A類社会3年 佐々木蒼


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